「やれやれ・・・。大変な一日だったな、ハロ」
「オツカレ、オツカレ!」
「サンキュー。ハロもお疲れ様」

ロックオンがその日、プトレマイオスの自室に戻ってこれたのは時計の針が夜の十一時を指そうとしている頃だった。
人革連の急襲により、プトレマイオスで待機していたマイスター達は緊急出撃。
数時間の戦闘の後、人革連は撤退。
それを受け、マイスター四人も撤退、後処理に追われることとなった。
ガンダム各機及び、プトレマイオスに大きな損傷はなかったものの、いつまたミッションが入るか分からない状態なので速やかな修復作業が要求される。
ロックオンの相棒のハロも、イアンや兄弟達とつい先程までガンダムの整備を行っていた。

「しっかし散々な誕生日だったなぁ・・・」

あと一時間足らずで三月三日、ロックオンの誕生日が終わる。
もう誕生日を喜ぶ歳ではないが、誰からもおめでとうを言われないのは少しばかり寂しいものだ。

「ロックオン誕生日!オメデトウ!オメデトウ!」
「お、祝ってくれるのかハロ?ありがとよ」

訂正、己の相棒からの祝いの言葉は貰えたので“誰からも”というのは訂正が必要だな。
もう一度ありがとう、と言うとハロが嬉しそうに耳(?)をパタパタとさせる。
ベッドに腰掛けていた体勢からそのまま倒れこむ。
流石に疲れたな、このまま眠ってしまおうか、と目を瞑ったところでハロが勢いよく腹に乗ってきた。

「ぐえっ、!何するんだ、ハロ!」
「オキャク!オキャク!」
「客・・・?」
「ロックオン、少しいいですか?」
「アレルヤ?」

扉の外から聞こえてきた声は仲間のアレルヤのもの。
こんな時間に何事だろうか、と疑問に思いつつもベッドから立ち上がり、ドアを開ける。
すると、ドアの向こう側には先程の声の主のアレルヤ以外にも、同じくマイスターの刹那とティエリアも立っていた。

「刹那に、ティエリアまで。どうしたんだ、こんな時間に?」

ますます何かあったのか?と疑問に思い首を傾げる。
それに対しアレルヤは何が嬉しいのか笑みを浮かべ、刹那とティエリアはいつもの無表情を浮かべている。
と、そこで刹那が白い箱を持っていることに気付いた。

「刹那、何だその箱?」
「・・・ケーキだ」
「は?」
「ロックオン、貴方のバースデーケーキですよ」
「今日は貴方の誕生日でしょう、ロックオン・ストラトス」

あぁ、そういうことか、とやっと理解した。
こんな時間、しかもミッションの後にわざわざ皆でやって来たということは、刹那の手の中にあるケーキで俺の誕生日を祝ってくれるのだろう。
可愛いことしてくれるじゃねぇか。(おそらくアレルヤが提案し、刹那とティエリアは嫌々ながら付き合ってくれたんだろうが)

「本当はプレゼントも用意したかったんですが・・・」
「気にするなって。ケーキだけで十分嬉しいぜ?刹那もティエリアもありがとうな」
「ロックオン・・・」
「何だ、刹那?」
「・・・・・・誕生日おめでとう」
「!」
「ロックオン・ストラトス、誕生日おめでとう御座います」
「おめでとう御座います、ロックオン」
「ティエリア、アレルヤ・・・」

いつもは協調性のない刹那やティエリアからの予想外の言葉に思わず目が潤む。
涙腺が弱くなるなんて、俺も歳か?
でも、思わず泣いてしまいそうなぐらい嬉しかったんだ。



「ケーキは皆で食べような、皆ありがとう」



綺麗に四等分されたケーキは幸せの味がした。










Happy Birthday!Lockon Stratos!





00の処女作がロックオンの誕生日とは(笑)





(2008.03.03)